やっぱりゴルフは気持ちいい!
一回やってみればわかると思います
PRディレクター 中室太輔
国内外のファッションブランドを中心に、PRディレクターとして活躍するムロフィスの代表・中室太輔さん。現在はPRのみならず、ブランディングや企画など業務は多岐にわたる。そんな中室さんがゴルフを始めたのは、セレクトショップのエディフィスに勤務していた時代。20代前半から始めてゴルフ歴13年、長きに渡り続いてきたゴルフの魅力や楽しみ方についてを伺った。
Photo : Takeshi Wakabayashi
Text : Eizaburo Tomiyama
Edit : Rhino inc.
悔しさをバネに最初の
8年間はゴルフ漬けでした
中室さんがゴルフを始めるきっかけは何だったのでしょうか?
以前勤めていたエディフィスというセレクトショップに、幼少期からゴルフをやられていた先輩がいたんです。その人がかなり上手いという話になって、みんなで1回やってみようと。その方も「案内してあげるよ」みたいな感じで、気軽にコースに出たのがきっかけですね。当時24歳。
年齢的にかなり早いスタートですね。始める前と終わった後では、ゴルフに対するイメージに変化はありましたか?
最近はファッション誌で取り上げられる機会も増えましたけど、それよりも前だったので、おじさんのスポーツという印象は確かにありました。やってみたら、瞬発性も必要だし、頭も使うし、身体的にこんなにキツいのかとイメージが変わりましたね。
そこからどうハマっていったのでしょう。
最初のコースで240くらい叩いてしまって。それが悔しくて、すでに手はボロボロなのにそのまま帰りに練習場へ行って。そこから8年くらいはどっぷり。1ヶ月に4回はコースを回っていましたし、土日はほぼ一日中ゴルフ練習場。ゴルフ雑誌は全部買って、ゴルフ漫画も全部読んで、会議中はずっとグリップを握っていました(笑)。同時期にハマった同僚がいたことも大きかったですね。
相当なハマり方ですね。
当時は、何屋さんかわからないくらいお金と時間を注ぎ込んでいましたから。今は仕事もしっかりやりながら、ちゃんとゴルフを楽しんでいます。
年下キャラなので、
先輩たちと行くほうがラク
最近はどんな方たちと回られているのですか?
幅広く、業界内外の方たちですね。とはいえ、社長をされているような先輩が多い。彼らからしても、親しい後輩がひとりいるとラクなんだと思います。僕自身も年下キャラが染み付いているので、そのほうがラクなんです。コース場では皆さんのクラブを持って手渡したり、自分が先にONしたら全員分のパターを持って、それぞれグリーンの最適な場所に置くとかが大好きなんですよ。ある意味、年下のプロですから。
それはすごい。しかも、好きでやっているのがいいですね。
大学1年生でエディフィスに入って、週5日は渋谷店で働いていましたから。その後、大学4年生ですでに内勤のプレスをしていたんです。長いこと年下だったので、気質が抜けないんですよね。ゴルフを練習するのも、先輩が会員のコースで迷惑はかけられないという気持ちがモチベーションになっているかもしれない。自分が100前後叩いてしまうと皆さんのケアができなくなりますから。ゴルフ場での一日が、円滑に滞りなく終わることに神経を注いでいるんです。一方、おもてなしをし過ぎて鼻につかないようにも気をつけています。
さすが、年下のプロ。現在、スコアはどれくらいで回られているのでしょうか?
88~94の間くらいですね。95、96を叩いたときは反省して練習場に直行します。
後輩を連れて行くことはないのですか?
そこは諸先輩方によく叱られますが、あまり年下と遊ばないほうなんです。飲みには行きますけど、ゴルフはやっている人じゃないと誘いづらい。強要はしたくないですから。
もし後輩にゴルフを勧めるなら、どんな誘い方をしますか?
う~ん、どう言えば魅力が伝わるんだろう。「いろんな人と繋がるよ」っていうのは真実なんですけど、なんかちょっと違う気もしますし・・・。やっぱりゴルフは気持ちがいいですから、「ゴルフは気持ちいいぞ~」と言いますかね。結局、一回やってみるのが一番いいんですよ。そう考えると、多少は無理やりにでも連れていくのがいいかもしれない。僕もそうでしたから。
服装についてはスタイルというよりも
考え方がトラッドなんです
コースではどんなファッションをされているのでしょうか?
すごくトラッドですよ。パンツはずっとツープリーツ(タック)ですし、色も白、グレー、黒とか、ほぼミケルソンと変わらない服装です。ファッションスタイルというより、考え方がトラッドなんです。えなりかずきさんの服装とかも、すごくかっこいいと思います。
そう思うようになったのはなぜでしょうか?
運動部の感覚に近いかもしれない。中学はバスケットボール部でしたけど、アシックスのバスケットシューズが一番かっこいいと思っていましたから。最初にゴルフを連れていってくれた方はクラブが全部ミズノで、しかもマッスルバックだったんです。それを見て「これぞいぶし銀、かっけぇ~」みたいな。巧い人ってゴルフでオシャレをしないじゃないですか、そういう感覚がかっこいいと思うタイプなんです。なので、シャツをパンツにタックインできるのはスコアが80台になってからというルールが仲間内であって。90台ではまだ早いみたいな。スポーツに関しては感性が体育会的なんですよね。
最後に、一度は回ってみたいコースがあれば教えてください。
セント・アンドリュースは行ってみたいですね。全英オープンとかを観ていると「ほぼ野生のままじゃん!」と思いますから。実際どんなバンカーなのか、どんなラフなのかを体験してみたいです。
中室太輔|Taisuke Nakamuro
1981年東京都生まれ。株式会社ベイクルーズのセレクトショップ「エディフィス」で販売員、プレスを経て独立後、2008年にPR・ブランディングオフィス「muroffice」を設立。現在、同オフィスの代表兼ディレクターを務める。 「成功する就活スーツ・フレッシャーズスーツはどれだ?」(講談社)も人気。